
金策とは、工夫して必要な資金を集めることを指します。突発的な支出や資金不足に備えるために、最適な金策手段を探している企業も多いのではないでしょうか。
本記事では、企業の状況に合わせた代表的な法人向けの金策手法のそれぞれのメリット・デメリットについて整理して解説します。
自社にマッチした手段を知り、資金不足に対応できるように備えておきましょう。
まずは法人向け金策について一つずつ解説していきます。それぞれにメリットとデメリット、適した財務状況があるため、丁寧に比較検討しましょう。
緊急で資金が必要な場合
緊急で資金が必要な場合に適している金策について説明します。即時性がある分、一部を除いてコストが高いものが多い傾向にあります。
緊急で資金が必要な場合に
適している金策
資金調達 できる おおよその額 |
資金調達に かかる おおよその期間 |
|
---|---|---|
請求書 カード払い |
数十万円〜 数百万円 |
数営業日 |
キャッシング | 数十万円 | 即日 |
ノンバンク・ ビジネスローン |
数十万円〜 数百万円 |
即日〜1週間 |
債権 ファクタリング |
数十万円〜 数億円 |
即日〜1週間 |
手形割引 | 数十万円〜 数千万円 |
即日〜1週間 |
資産売却 | 数十万円〜 数千万円 |
即日〜数週間 |
概要
企業間取引の請求書を、専用サービスを通じて法人クレジットカードで決済するサービスです。銀行振込が支払いと同時に請求額が引き落とされるのと違い、クレジットカードで支払うことで請求額の引き落としをクレジットカードの引き落とし日まで延長することができます。
メリット
デメリット
概要
キャッシングとは決められた利用可能枠(限度額)の範囲内で繰り返し借り入れができ、借りたお金の使い道が自由です。
キャッシングを契約しても、実際に借り入れをするまでは手数料が発生しないため、実際に借り入れをするまで余分な費用はかかりません。
メリット
デメリット
概要
当座貸越は、あらかじめ設定した極度額の範囲内であれば何度でも借入・返済ができる短期性の融資です。手形の不渡り防止や一時的な運転資金の不足時などに使われ、必要に応じて何度でも借りられる柔軟性が魅力です。金利は借入残高に対してのみ発生します。
メリット
デメリット
概要
消費者金融や信販会社など、銀行以外の金融機関が提供するビジネスローンです。オンライン申込が多く、提出書類が少ないため審査・借入が短期間で完了します。担保不要の無担保型ローンが主流です。
メリット
デメリット
概要
売掛債権(請求書)をファクタリング会社に売却し、手数料を差し引いた金額を即時に受け取る手法です。銀行融資とは異なり、返済義務がない「売却型」のファクタリングが主流です。企業の信用力にかかわらず利用しやすい商品も増加しています。ファクタリングには買取型・保証型の2種類がありますが、今回は資金繰り目的である買取型について解説します。
メリット
デメリット
概要
取引先から振り出された約束手形を、支払い期日前に金融機関に買い取ってもらい現金化する手法です。割引料(手形額面に対する一定率)を差し引かれた金額が資金化され、売掛回収リスクも金融機関に移転できます。
メリット
デメリット
概要
遊休資産や使い古した機械設備、社有不動産などを売却し、一括で資金を確保する手法です。
メリット
デメリット
コストを抑えたい場合
低コストで資金繰りできる金策について解説します。こちらは低コストな分入金に時間がかかるものが多いため、長期的な資金繰りを計画する際に利用するのが適しています。
低コストで資金繰りできる金策
資金調達 できる おおよその額 |
資金調達に かかる おおよその期間 |
|
---|---|---|
助成金・ 補助金 |
数十万円〜 数千万円 |
数カ月 |
日本政策 金融公庫 |
数百万円〜 数千万円 |
数週間〜数カ月 |
信用保証協会 保証付き融資 |
最大 2億8千万円 |
1〜3ヶ月 |
銀行借入 | 数百万円〜 数億円 |
数週間〜数カ月 |
少人数私募債 | 数百万円〜 数千万円 |
数カ月 |
企業間融資 | 数十万円〜 数千万円 |
1週間〜1ヶ月 |
概要
国や地方自治体、独立行政法人が特定テーマに沿った事業者に対して無償で支給する資金。研究開発、創業支援、雇用促進など多岐にわたります。申請には事業計画書や実績報告が必要です。
メリット
デメリット
概要
日本政策金融公庫は国が100%出資する公的金融機関で、中小企業や創業者向けに低金利・長期融資を提供しています。商工中金は、中小企業を対象とした金融機関で、中小企業の資金調達や経営サポートを目的として、政府と中小企業組合が共同出資して設立されました。
両方とも低金利融資や長期資金に強みがあるため資金調達コストを抑えたい場合に最適です。
メリット
デメリット
概要
中小企業が銀行から融資を受ける際、信用保証協会が保証人となる制度です。企業は信用保証料を支払う代わりに、銀行に対する担保や代表者保証なしで融資を受けやすくなります。地方自治体と連動した制度融資も多いため、融資枠を広げやすい点が特徴です。
メリット
デメリット
概要
銀行借入は、最もメジャーな企業向け資金調達手法で、長期・短期の融資契約を結び、定められた期日に元利金を返済します。融資期間や返済方法(元利均等返済、元金均等返済など)が多様で返済計画を立てやすいのが特徴です。
メリット
デメリット
概要
少人数私募債とは社債の一種で、少人数の投資家を対象に特定の条件下で発行手続きが簡素化されたものです。融資や一般的な社債発行が難しい企業でも発行できる場合があり、中小企業などからの注目を集めています。
メリット
デメリット
概要
取引先企業との信頼関係を前提に、資金を借り入れる手法。親子会社間や仕入先とのタイアップで実施されることが多く、取引拡大の一環として組成されます。ただし必ず利息を支払う必要があるため注意です。
メリット
デメリット
長期的に資金調達する場合
こちらは長期的に資金を調達する場合の金策です。事前の準備や担保・保証が必要な場合が多いため、採択する場合には時間や費用などのコストがかかりますが、その分調達できる資金額が大きい傾向にあります。
長期的に資金を調達する金策
資金調達 できる おおよその額 |
資金調達に かかる おおよその期間 |
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---|---|---|
IPO | 数百万円~ 1000億円超 |
2年以上 |
株式増資 | 数百万円~ 1000億円超 |
1〜6ヶ月 |
社債発行 | 数百万円~ 1000億円超 |
4〜6ヶ月 |
ベンチャー キャピタル |
数百万円~ 数十億円 |
2ヶ月〜1年 |
エンジェル投資 | 数十万円〜 数百万円 |
数カ月〜数年 |
社員持株会 | 数百万円〜 数億円 |
数カ月〜数年 |
コマーシャル ペーパー |
数億円~ 数百億円 |
数日〜3ヶ月 |
セールアンド リースバック |
数百万円~ 数十億円 |
2ヶ月〜半年 |
資産担保ローン | 数百万円〜 数億円 |
数週間〜数カ月 |
アセット バックローン |
数千万円~ 数億円 |
1〜3ヶ月 |
当座貸越 | 数百万〜 1億円 |
2〜4週間 |
クラウド ファンディング |
数十万円〜 数千万円 |
数日〜数カ月 |
概要
新規株式公開のことで、企業の事業拡大資金などを調達するため株式を証券取引所に上場し、投資家から資金を調達することが目的です。企業の知名度向上とともに、株式流通性を高める効果があります。上場準備の際には内部統制システムの構築やコンプライアンス体制を整備した上で、主幹事証券の審査と取引所の審査を受けることになります。
メリット
デメリット
概要
既存株主や第三者割当増資により、株式を新たに発行して自己資本を増やすことです。事業規模の拡大や資本構成の強化を目的とし、上場企業だけでなく未上場のベンチャーも利用します。
メリット
デメリット
概要
企業が投資家向けに社債を発行することで、未上場企業であっても銀行融資に比べ幅広い層から資金を調達することができます。
メリット
デメリット
概要
プロの投資ファンドが、高い成長ポテンシャルを持つスタートアップに対して数千万円〜数十億円規模で出資することで、成長段階に応じてシリーズA〜Cなどラウンドを分け、段階的な支援を受けられます
メリット
デメリット
概要
個人投資家(エンジェル)が、起業初期段階のベンチャーに対して出資し、経営支援やネットワーク提供を行う手法です。
メリット
デメリット
概要
社員が給与天引きなどで自社株を取得できる仕組みです。企業側は制度設計や管理コストを負担しますが、社員のモチベーション向上や離職率低下、福利厚生としても活用できます。
メリット
デメリット
概要
企業が事業のために無担保で短期(最長270日以内)の約束手形を発行し、機関投資家や企業間で売買するものです。発行手続きが迅速で、主に大企業が運転資金調達に利用します。発行時の金利は市場金利に連動します。
メリット
デメリット
概要
自社所有の固定資産(建物、機械設備など)をリース会社に売却し、同時にリース契約を結んで再び使用する手法です。売却資金を一括で受け取ることでキャッシュを確保し、リース料を負担しつつ資産を利用し続けられます。
メリット
デメリット
概要
不動産や有価証券、機械設備などの資産を担保に設定し、金融機関から融資を受ける手法です。担保評価額の70~80%程度を融資限度とするため、資産次第で高額な借入が可能です。
メリット
デメリット
概要
企業が保有する在庫や売掛債権、機械設備等の事業用資産を担保にした融資で、担保に乏しい企業でも受けられるのが特徴です。在庫評価額の50~70%程度を限度に、運転資金として一時的に活用できます。
メリット
デメリット
概要
クラウドファンディングは、 インターネットを使って不特定多数の支援者から小口出資を募る資金調達手法です。
支援をしてくれた人に対するリターンの有無や内容によって種類が分かれ、購入型と寄付型、金融型(ソーシャルレンディング)に分類されます。購入型、寄付型、金融型のそれぞれの実行者側のメリットとデメリットを解説します
購入型
支援者は前払いで商品を購入し、実行者はその資金を元に製品開発や生産を行う形式です。新製品やサービスの開発資金を調達する手法として人気があります。
メリット
デメリット
寄付型
プロジェクトの理念や目的に共感した人に寄付を募る形式で、支援者は金銭的リターンを受けません。
メリット
デメリット
金融型
支援者に金銭的リターンを提供するクラウドファンディングで、融資型や株式型などがあります。
メリット
デメリット
資金調達を進める際には、コストやリスクを見落とすと経営の安定を損ねる恐れがあります。金利・手数料の把握から担保管理、違法業者対策まで、資金繰りにおける注意点を具体的に解説します。
金策を講じるにあたり、利息・手数料・保証料・繰上返済料などを含む総コストを正確に把握し、条件比較とシミュレーションで最適化することが重要です。以下の2点を確認することをおすすめします。
担保・保証のリスク管理とは、担保物件の流動性や評価額、保証範囲を定期的に見直し、過剰担保や個人保証を避けることです。これにより、予期せぬ資産処分や代表者の負担増大を防ぎ、経営安定化を図れます。
違法業者から借入をすると、違法な高金利により返済請求額が膨れ上がってしまいます。年20%以上の利息は違法のため、借入前に必ず利息を確認しましょう。また、貸金業を営むには、主な営業所等の所在地を管轄する財務局長又は都道府県知事の登録を受けなければいけません。借入の前には当該業者の登録の有無を確認し、登録が確認できない場合には絶対に借入をしないでください。
身の回りの人からの借入の場合は法的に曖昧になりやすく、トラブルに繋がりやすいです。信頼関係を保つためにも知人からの借入は避けましょう。
支払い期日を守れず延滞した場合は信用情報に傷がつく恐れがあり、遅延損害金を請求される可能性もあります。
信用情報に傷がついた場合は、以降の資金調達や各種融資の審査に悪影響が及び思うように資金繰りできなくなります。長期的な資金繰りのためにも支払い期日は確実に守りましょう。
はやく資金化できてコスト管理や担保・保証のリスク管理などの注意点を簡単に守れる安全な金策をお探しの場合は、請求書カード払いをご利用してはいかがでしょうか。
請求書カード払いにかかるコストは、手数料も2.5〜5%程度と他の金策手段と比べると安く、担保・保証人不要という手軽さが魅力です。支払いを先延ばしにすることで資金調達をしつつ、支払い額に応じてクレジットカードのポイントやマイルが貯まるため実質の手数料はさらに安くなります。また、手続きが簡単で数営業日で資金繰りができるのも特徴です。
請求書カード払いの中でも「DGFT請求書カード払い」は、手数料が3%と業界水準と比べても低手数料となっており、特におすすめです。使えるクレジットカードの種類が豊富でVISA、JCB、MasterCard、ダイナースクラブ、セゾンカードが利用可能であるため、請求書カード払いでの資金繰りを試すのに最適です。
1.手数料:業界最低水準の3%!
2.請求書管理機能で支払い業務が簡単:カード払いした請求書も、そうでない請求書も一括で管理可能!インボイスにも対応しており経理の業務がこれ一つで完了します
3.国内唯一!ダイナースクラブカードが利用可能:利用可能なカードの種類が豊富で、VISA、JCB、master card、ダイナースクラブカード、セゾンカードに対応しています。もちろん使えば使うほどポイントやマイルが還元されます!
4.キャッシュフロー改善:支払いを最大約60日延長可能
5.利用企業30,000社超えの実績:多くの企業にご利用いただいている実績と上場企業の運営で安心して利用できます。
課題
季節ごとの仕入れや販売促進イベントのタイミングで、一時的にキャッシュフローが厳しくなる状況を解決したい
導入後
繁忙期のキャッシュが厳しいタイミングでも、資金繰りに困らなくなった
定期的に仕入れやプロモーション費用の支払いに活用している
課題
毎月2、30枚もの紙の請求書を処理しているため、業務を楽にしたい。請求書によって処理方法が違い、院内で処理したり外部委託事業者様にまとめて郵送したりと処理が複雑なことも負担になっている。
導入後
請求書を自動入力してくれるため、入力の手間がなくなりとても助かっている
支払いの状況をメールで確認できて安心感がある
カード払いでクレジットカードのポイントが貯まるのもありがたい
法人向け金策には多様な手段があります。それぞれ資金化スピード・コスト・資金調達可能額などといった観点で特徴が異なるため、それぞれの特徴を理解してコストとリスクの最適化を図ることが重要です。メリットとデメリットを把握し、自社に合った金策手段で資金繰りを改善しましょう。
とりあえず今すぐ現金を確保したい、だけど銀行融資は間に合わない、そんなときは請求書カード払いを試してみましょう。すぐに申込でき低コストで資金繰りが可能なため、急ぎの金策にも日常的なキャッシュフローの安定にも活用できます。
請求書カード払いをを試したいけれど何を選んだら良いのかわからない場合はDGFT請求書カード払いの利用をお勧めします。
これらの特徴でスピーディーで低コストな資金繰りを実現できます。どの金策に頼るかお悩みの企業様は、ぜひDGFT請求書カード払いをご検討ください。